外食に行くと、髪や衣服にこびりつく独特な臭いが気になって仕方がない、という人も少なくないのではないでしょうか。特に、体中に煙を浴びる焼き肉店では、できるだけ臭いから遠ざかろうとしても、目に見えない臭いまでは避けることはできません。お気に入りの衣服や、明日も着る予定のあるアウターに臭いが染み着いてしまった場合は、素材に合った方法で洗濯などをして、すぐ対処することをおすすめします。ここでは、衣服に焼き肉の臭いが染み付いたときの消臭方法を紹介します。
焼き肉店に行くと衣服が臭くなる理由
焼き肉臭は、水に溶けにくい「油性」の臭いに分類されます。水に溶けやすい水溶性の汚れとは異なり、油性の汚れは非常に頑固。しかも、焼き肉を食べていると大量の煙が出るため、その煙が室内に充満し衣服に臭いが付いてしまいます。
特に、焼き肉臭を含む油性の臭いは、衣服の素材としてよく使われるウールやポリエステルなど「撥水性のある素材」に染み込みやすいと言われているため、焼き肉を食べた後に臭くなりがちです。
焼き肉臭が付いた衣服の消臭方法
では、焼き肉臭が染み付いた衣服はどのようにして消臭したら良いのでしょうか?
【すぐに洗濯できる衣服の消臭】
酵素系漂白剤を使った付けおき洗い
ぬるま湯に酵素系漂白剤を溶かし、30分ほど衣服をつけこんでからいつも通り洗濯をします。洗濯後は、洗濯機に衣服を放置せずに、すぐに乾燥させましょう。乾燥までの時間が長くなるほど、雑菌が繁殖していやな臭いがつきやすくなってしまうので、すぐにシワをのばして干すことが大切です。
消臭効果のある洗剤で押し洗い
消臭効果の高い洗剤を溶かした桶の中で、繊維の奥に入り込んだニオイ成分を浮かせるようなイメージで、優しく「押し洗い」します。繊維を押し潰さないよう、水をたっぷり含ませながら洗うのがポイントです。
【すぐに洗濯できない衣服の消臭】
衣服に風を通す
これは、表面に付いたニオイ分子を吹き飛ばす方法です。ハンガーにかけてベランダに干しておく方法もありますが、干す時間がない場合はドライヤーを活用しましょう。
このとき、ドライヤーと衣類は2cm程度放して風を当てると、衣服全体に風が通りやすくなります。ただし、部屋に臭いが移らないよう、換気扇の下などで行うようにしてください。
湯気が立つお風呂場にかけておく
湯気で湿度が高くなった浴室に、一晩衣類をつるしておくと、湿気が臭いを吸着すると言われています。ただし浴室内の湿度によって、多少衣類が湿ってしまうので、翌朝になったら風通しの良い場所に移してしっかりと乾燥させるようにしましょう。
衣類用消臭スプレーを使う
消臭効果のあるスプレーを衣服全体に吹きかけて家の中で干しておくと、翌朝にはしっかり臭いが取れています。このとき、生地がある程度しっとりするまで、スプレーの成分を浸透させるのがコツです。
販売されている消臭スプレーは多種多様ですが、中でもニオイ成分を吸着、中和(臭いのレベルを抑える)させるタイプがおすすめです。これは、芳香成分で香りをマスキングするタイプは、香りの効果がなくなると再び臭いが発生する恐れがあるためです。
天然消臭成分フィトンチッドを配合した「さわやか」スプレータイプは、ニオイ成分を瞬時に吸着、中和するだけではなく、消臭後の衣類を穏やかな森林の香りで包み込みます。
焼き肉臭は、表面的に臭いを落としただけでは、なかなか取り除くことができません。すぐに洗濯やクリーニングができない場合は、消臭スプレーを活用するなどして、繊維の奥に臭いが染み着くのを防ぐようにしましょう。